契約の前に受け取る書面と、やめたくなったとき
美容医療の契約のうち、一定の期間と金額を超えるものは、特定商取引法の「特定継続的役務提供」に当たることがあります。当たる場合には書面が渡され、クーリング・オフと中途解約ができます。書面のどこを見るかを整理しました。
どんな契約が対象になりうるか
美容医療の中でも、政令で定められた種類の施術を、一定の期間と金額を超えて契約する場合、特定商取引法の「特定継続的役務提供」に当たることがあります。回数の多いコースや長期のプランが、これにあたりやすい形です。
当たるかどうかは、施術の種類・期間・金額の組み合わせで決まります。金額が大きいというだけで決まるものではありません。当サイトでは、掲載されている期間と金額から機械的に「当たる」と決めつけることはしていません。
自分の契約が当たるかどうかは、契約の前に医療機関に確かめてください。当たる場合には、次の節の書面が渡されます。
渡される書面は2つある
特定継続的役務提供に当たる契約では、契約する前に「概要書面」、契約するときに「契約書面」が渡されます。決める前に読むものと、決めたあとに手元に残すものを分けているためです。
クーリング・オフができる期間は、契約書面を受け取った日を1日目として数えます。受け取った日がいつかが起算日になるので、受け取った日付は控えておいてください。書面を受け取っていないときは、期間が始まりません。
| 書面 | いつ渡されるか | 役割 |
|---|---|---|
| 概要書面 | 契約する前 | 契約の中身を、決める前に読むためのもの |
| 契約書面 | 契約のとき | 手元に残す。クーリング・オフの起算日になる |
書面の、どこを見るか
書面に書かれることになっている事項は決まっています。受け取ったら、次のところが埋まっているかを順に見てください。空欄や「別途」だけで済まされているところがあれば、その場で聞きます。
- 施術の内容と、提供される回数・期間
- 支払う金額の総額と、支払いの時期・方法
- 関連商品があるときは、その商品名・数量・金額
- クーリング・オフができること、その方法と期間
- 中途解約ができること、そのときの精算のしかた
- 医療機関の名称・住所・電話番号と、担当者の氏名
- 契約の年月日
関連商品と、分割払いは別に確かめる
施術と一緒にすすめられる化粧品・サプリメント・家庭用の機器は「関連商品」として扱われることがあります。その場合、解約したときの扱いが施術とは別に決まるので、名前と金額を書面で確かめてください。
分割払いを案内されたときは、それが信販会社との別の契約である点に注意してください。施術の契約をやめたときに分割の支払いがどうなるのかを、その場で確かめておく必要があります。
やめたくなったとき:2つの道がある
1つ目がクーリング・オフです。契約書面を受け取った日を1日目として数える期間のうちであれば、書面で通知することで契約をやめられます。理由の説明は要りません。記録が残る方法で出すのが確実です。
2つ目が中途解約です。クーリング・オフの期間を過ぎたあとでも、途中でやめることができます。このとき、事業者が請求できる金額には法令上の上限があり、上限を超える違約金の定めは、その部分が効きません。
いくら返るかは、支払い済みの額、契約書面の1回あたりの金額の定め、関連商品の扱いで変わります。当サイトで示す金額は法令の上限からの目安であって、実際の精算額ではありません。
| やめ方 | いつまで | 理由の説明 |
|---|---|---|
| クーリング・オフ | 契約書面を受け取った日から、法定の日数のうち | 要りません |
| 中途解約 | そのあとでも、契約の途中であれば | 要りません(精算が発生します) |
金額に納得できないとき
精算の金額に納得できないときは、契約書面を持って、お住まいの消費生活センターにご相談ください。消費者ホットライン(188)から、最寄りの窓口を案内してもらえます。
相談するときに手元にあると話が早いのは、概要書面と契約書面、支払いの記録、当日にもらった見積書、やりとりの記録です。口頭で言われたことも、日付と内容を残しておいてください。
施術そのものについての不安や、体に起きた変化については、まず施術を受けた医療機関に相談してください。当サイトは医療上の判断を行いません。
よくある質問
書面をもらっていません。クーリング・オフはできますか
クーリング・オフの期間は、法定の契約書面を受け取った日を1日目として数えます。受け取っていないときは期間が始まっていないと考えられますが、個別の判断が要ります。資料を持って消費生活センター(188)にご相談ください。
口頭で「解約はできない」と言われました
特定継続的役務提供に当たる契約では、法令で中途解約ができることになっています。契約書面に異なる定めがあっても、法令の範囲を超える部分は効きません。書面を持って消費生活センターにご相談ください。
当サイトに解約の手続きを頼めますか
できません。契約は医療機関との間のもので、当サイトは当事者ではありません。手続きの相手は医療機関と、分割払いの場合は信販会社です。困ったときの相談先は公的な窓口になります。
掲載されている解約の条件は、そのまま信じてよいですか
掲載されているのは医療機関が申告した内容です。条件が掲載されていない場合は、契約の前に医療機関に確かめてください。実際の精算は、契約書面の定めと法令によって決まります。
掲載している情報は、公開されている情報をもとにしています。料金や取り扱いは変わることが あるため、お申し込みの前に各社へご確認ください。制度や手続きについては、お住まいの 市区町村の窓口でご確認ください。